法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律
(平成十四年十二月六日法律第139号)
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(目的)
第1条
この法律は、法曹の養成に関し、その基本理念並びに次条第1号に規定する法科大学院における教育の充実、法科大学院における教育と司法試験及び司法修習生の修習との有機的連携の確保に関する事項その他の基本となる事項を定めることにより、高度の専門的な能力及び優れた資質を有する多数の法曹の養成を図り、もって司法制度を支える人的体制の充実強化に資することを目的とする。
(法曹養成の基本理念)
第2条
法曹の養成は、国の規制の撤廃又は緩和の一層の進展その他の内外の社会経済情勢の変化に伴い、より自由かつ公正な社会の形成を図る上で法及び司法の果たすべき役割がより重要なものとなり、多様かつ広範な国民の要請にこたえることができる高度の専門的な法律知識、幅広い教養、国際的な素養、豊かな人間性及び職業倫理を備えた多数の法曹が求められていることにかんがみ、国の機関、大学その他の法曹の養成に関係する機関の密接な連携の下に、次に掲げる事項を基本として行われるものとする。
一
法科大学院(学校教育法(昭和二十二年法律第26号)第65条第2項に規定する専門職大学院であって、法曹に必要な学識及び能力を培うことを目的とするものをいう。以下同じ。)において、法曹の養成のための中核的な教育機関として、各法科大学院の創意をもって、入学者の適性の適確な評価及び多様性の確保に配慮した公平な入学者選抜を行い、少人数による密度の高い授業により、将来の法曹としての実務に必要な学識及びその応用能力(弁論の能力を含む。次条第3項において同じ。)並びに法律に関する実務の基礎的素養を涵養するための理論的かつ実践的な教育を体系的に実施し、その上で厳格な成績評価及び修了の認定を行うこと。
二
司法試験において、前号の法科大学院における教育との有機的連携の下に、裁判官、検察官又は弁護士となろうとする者に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかの判定を行うこと。
三
司法修習生の修習において、第1号の法科大学院における教育との有機的連携の下に、裁判官、検察官又は弁護士としての実務に必要な能力を修得させること。
(国の責務)
第3条
国は、前条の基本理念(以下「法曹養成の基本理念」という。)にのっとり、法科大学院における教育の充実並びに法科大学院における教育と司法試験及び司法修習生の修習との有機的連携を図る責務を有する。
2
国は、法曹の養成が国の機関、大学その他の法曹の養成に関係する機関の密接な連携の下に行われることを確保するため、これらの機関の相互の協力の強化に必要な施策を講ずるものとする。
3
国は、法科大学院において将来の法曹としての実務に必要な学識及びその応用能力並びに法律に関する実務の基礎的素養を涵養するための教育が行われることを確保するため、法科大学院における法曹である教員の確保及び教員の教育上の能力の向上のために必要な施策を講ずるとともに、関係する審議会等における調査審議に法曹である委員を参画させるものとする。
4
国は、法科大学院における教育に関する施策を策定し、及びこれを実施するに当たっては、大学における教育の特性に配慮しなければならない。
5
政府は、法曹養成の基本理念にのっとり、法曹の養成のための施策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならない。
(大学の責務)
第4条
大学は、法曹養成の基本理念にのっとり、法科大学院における教育の充実に自主的かつ積極的に努めるものとする。
(法科大学院の適格認定等)
第5条
文部科学大臣は、法科大学院の教育課程、教員組織その他教育研究活動の状況(以下単に「教育研究活動の状況」という。)についての評価を行う者の認証の基準に係る学校教育法第69条の4第3項に規定する細目を定めるときは、その者の定める法科大学院に係る同法第69条の3第4項に規定する大学評価基準(以下この条において「法科大学院評価基準」という。)の内容が法曹養成の基本理念(これを踏まえて定められる法科大学院に係る同法第3条に規定する設置基準を含む。)を踏まえたものとなるように意を用いなければならない。
2
未施行
3
大学は、その設置する法科大学院の教育研究活動の状況について法科大学院評価基準に適合している旨の認証評価機関の認定(第5項において「適格認定」という。)を受けるよう、その教育研究水準の向上に努めなければならない。
4
未施行
5
未施行
(法務大臣と文部科学大臣との関係)
第6条
法務大臣及び文部科学大臣は、法科大学院における教育の充実及び法科大学院における教育と司法試験との有機的連携の確保を図るため、相互に協力しなければならない。
2
文部科学大臣は、次に掲げる場合には、あらかじめ、その旨を法務大臣に通知するものとする。この場合において、法務大臣は、文部科学大臣に対し、必要な意見を述べることができる。
一
法科大学院に係る学校教育法第3条に規定する設置基準を定め、又はこれを改廃しようとするとき。
二
法科大学院の教育研究活動の状況についての評価を行う者の認証の基準に係る学校教育法第69条の4第3項に規定する細目を定め、又はこれを改廃しようとするとき。
三
未施行
3
法務大臣は、特に必要があると認めるときは、文部科学大臣に対し、法科大学院について、学校教育法第15条第4項の規定による報告又は資料の提出の要求、同条第1項の規定による勧告、同条第2項の規定による命令その他の必要な措置を講ずることを求めることができる。
4
文部科学大臣は、法科大学院における教育と司法試験との有機的連携を確保するため、必要があると認めるときは、法務大臣に対し、協議を求めることができる。
附 則
(施行期日)
第1条
この法律は、平成十五年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一
第3条第3項から第5項まで及び第6条第2項第1号の規定 公布の日
二
第5条第2項、第4項及び第5項並びに第6条第2項第3号の規定 平成十六年四月一日
(検討)
第2条
政府は、この法律の施行後十年を経過した場合において、法科大学院における教育、司法試験及び司法修習生の修習の実施状況等を勘案し、法曹の養成に関する制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
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