第8章 懲戒(第56条―第64条)/弁護士法


(昭和二十四年六月十日法律第205号)

司法に戻る
法令ユビキタスに戻る


最終改正:平成一五年七月二五日法律第128号

(最終改正までの未施行法令)
平成十五年七月二十五日法律第128号(未施行)
 

  弁護士法(昭和八年法律第53号)の全部を改正する。


   第8章 懲戒

(懲戒事由及び懲戒権者)
第56条  弁護士及び弁護士法人は、この法律又は所属弁護士会若しくは日本弁護士連合会の会則に違反し、所属弁護士会の秩序又は信用を害し、その他職務の内外を問わずその品位を失うべき非行があつたときは、懲戒を受ける。
 懲戒は、その弁護士又は弁護士法人の所属弁護士会が、懲戒委員会の議決に基づいて行う。
 弁護士会がその地域内に従たる法律事務所のみを有する弁護士法人に対して行う懲戒の事由は、その地域内にある従たる法律事務所に係るものに限る。

(懲戒の種類)
第57条  弁護士に対する懲戒は、次の四種とする。
 戒告 
 二年以内の業務の停止
 退会命令
 除名 
 弁護士法人に対する懲戒は、次の四種とする。
 戒告 
 二年以内の弁護士法人の業務の停止又はその法律事務所の業務の停止
 退会命令(当該弁護士会の地域内に従たる法律事務所のみを有する弁護士法人に対するものに限る。)
 除名(当該弁護士会の地域内に主たる法律事務所を有する弁護士法人に対するものに限る。)
 弁護士会は、その地域内に従たる法律事務所のみを有する弁護士法人に対して、前項第2号の懲戒を行う場合にあつては、その地域内にある法律事務所の業務の停止のみを行うことができる。
 第2項又は前項の規定の適用に当たつては、日本弁護士連合会は、その地域内に当該弁護士法人の主たる法律事務所がある弁護士会とみなす。

(弁護士法人に対する懲戒に伴う法律事務所の設置移転の禁止)
第57条の2  弁護士法人は、特定の弁護士会の地域内にあるすべての法律事務所について業務の停止の懲戒を受けた場合には、当該業務の停止の期間中、その地域内において、法律事務所を設け、又は移転してはならない。
 弁護士法人は、前条第2項第3号の懲戒を受けた場合には、その処分を受けた日から三年間、当該懲戒を行つた弁護士会の地域内において、法律事務所を設け、又は移転してはならない。

(懲戒の請求、調査及び審査)
第58条  何人も、弁護士又は弁護士法人について懲戒の事由があると思料するときは、その事由の説明を添えて、その弁護士又は弁護士法人の所属弁護士会にこれを懲戒することを求めることができる。
 弁護士会は、所属の弁護士又は弁護士法人について、懲戒の事由があると思料するとき又は前項の請求があつたときは、綱紀委員会にその調査をさせなければならない。
 弁護士会は、綱紀委員会が前項の調査により弁護士又は弁護士法人を懲戒することを相当と認めたときは、懲戒委員会にその審査を求めなければならない。

(懲戒を受けた者の審査請求に対する裁決)
第59条  日本弁護士連合会は、第56条の規定により弁護士会がした懲戒についての行政不服審査法による審査請求に対して裁決をする場合には、懲戒委員会の議決に基づかなければならない。

(日本弁護士連合会の懲戒)
第60条  日本弁護士連合会は、第56条第1項に規定する事案について自らその弁護士又は弁護士法人を懲戒することを適当と認めるときは、懲戒委員会の議決に基づき、これを懲戒することができる。

(懲戒請求者の異議の申出)
第61条  第58条第1項の規定により弁護士又は弁護士法人に対する懲戒の請求があつたにもかかわらず、弁護士会がその弁護士若しくは弁護士法人を懲戒しないとき又は相当の期間内に懲戒の手続を終えないときは、その請求をした者は、日本弁護士連合会に異議を申し出ることができる。弁護士会の懲戒の処分が不当に軽いと思料するときも、同様とする。
 日本弁護士連合会は、前項の申出を受けた場合においては、懲戒委員会の議決に基き、その申出に理由があると認めるときは、当該弁護士会にその旨を通知し、又は前条の規定によりみずから懲戒し、その申出に理由がないと認めるときはこれを棄却しなければならない。
 前項の処分については、第14条第3項の規定を準用する。

(訴えの提起)
第62条  第56条の規定による懲戒についての審査請求を却下され若しくは棄却され、又は第60条の規定により懲戒を受けた者は、東京高等裁判所にその取消しの訴えを提起することができる。
 第56条の規定による懲戒の処分に関しては、これについての日本弁護士連合会の裁決に対してのみ、取消しの訴えを提起することができる。

(登録換等の請求の制限)
第63条  懲戒の手続に付された弁護士は、その手続が結了するまで登録換又は登録取消の請求をすることができない。
 懲戒の手続に付された弁護士法人は、その手続が結了するまで、法律事務所の移転又は廃止により、所属弁護士会の地域内に法律事務所を有しないこととなつても、これを退会しないものとする。
 懲戒の手続に付された弁護士法人は、その手続が結了するまで、第36条の2第4項の規定により所属弁護士会を変更することができない。
 懲戒の手続に付された弁護士法人が、主たる法律事務所を所属弁護士会の地域外に移転したときは、この章の規定の適用については、その手続が結了するまで、旧所在地にも主たる法律事務所があるものとみなす。
 懲戒の手続に付された弁護士法人は、清算が結了した後においても、この章の規定の適用については、懲戒の手続が結了するまで、なお存続するものとみなす。

(除斥期間)
第64条  懲戒の事由があつたときから三年を経過したときは、懲戒の手続を開始することができない。

弁護士法に戻る
司法に戻る
法令ユビキタスに戻る

第8章 懲戒(第56条―第64条)/弁護士法