第3章 裁判/裁判官弾劾法
(昭和二十二年十一月二十日法律第137号)
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最終改正:平成五年五月七日法律第39号
第3章 裁判
第16条
(裁判員・予備員)
裁判員の員数は、衆議院議員及び参議院議員各七人とし、その予備員の員数は、衆議院議員及び参議院議員各四人とする。
○2
衆議院議員たる裁判員及びその予備員については、第5条第2項及び第3項の規定を準用する。
○3
参議院における裁判員及びその予備員の選挙は、第一回国会の会期中にこれを行う。
○4
参議院議員たる裁判員又はその予備員が欠けたときは、参議院においてその補欠選挙を行う。
○5
裁判員及びその予備員の任期は、衆議院議員又は参議院議員としての任期による。
○6
裁判員及びその予備員が辞職しようとするときは、裁判長を経由して、その者の属する議院の許可を受けなければならない。但し、国会の閉会中は、その者の属する議院の議長の許可を受けて辞職することができる。
○7
予備員は、その者の属する議院の議員たる裁判員に事故のある場合又はその裁判員が欠けた場合に、その裁判員の職務を行う。
○8
予備員が前項の規定により職務を行う順序は、その選挙の際、その者の属する議院の議決によりこれを定める。
○9
裁判長は、国会開会中その職務を行う場合においては、両議院の議長の協議して定めるところにより、職務雑費を受ける。第5条第10項後段の規定は、この場合について準用する。
第17条
(裁判長の職務)
弾劾裁判所の裁判長は、口頭弁論を指揮し、法廷における秩序を維持し、裁判の評議を整理する外、弾劾裁判所の事務を統理し、弾劾裁判所を代表する。
○2
裁判長に事故のあるときは、予め弾劾裁判所の定める順序により、他の裁判員が、臨時に裁判長の職務を行う。
第18条
(事務局)
弾劾裁判所に事務局を置く。
○2
事務局に参事その他の職員を置く。
○3
事務局の職員の定員は、裁判長が両議院の議院運営委員会の承認を得てこれを定める。
○4
参事の中一人を事務局長とする。
○5
事務局長は、裁判長の監督を受けて、庶務を掌理し、他の職員を指揮監督する。
○6
事務局長以外の職員は、上司の命を受けて、庶務に従事する。
○7
事務局長その他の参事は、前2項の外、裁判員の命を受けて事件に関する事務に従事する。
○8
事務局長その他の職員は、裁判長が両議院の議長の同意及び議院運営委員会の承認を得てこれを任免する。
○9
裁判長は、必要に応じ、課を置き、事務の分掌を定めることができる。
第19条
(職権の独立)
裁判員は、独立してその職権を行う。
第20条
(合議制)
弾劾裁判所は、衆議院議員たる裁判員及び参議院議員たる裁判員がそれぞれ五人以上出席しなければ、審理及び裁判をすることができない。但し、法廷ですべき審理及び裁判を除いて、その他の事項につき弾劾裁判所が特定の定をした場合は、この限りでない。
第21条
(訴追状の送達)
弾劾裁判所は、罷免の訴追があつたときは、直ちに訴追状の謄本を罷免の訴追を受けた裁判官に送達しなければならない。
第22条
(弁護人の選任)
罷免の訴追を受けた裁判官は、何時でも弁護人を選任することができる。
○2
弁護人については、刑事訴訟に関する法令の規定を準用する。
第23条
(口頭弁論)
罷免の裁判は、口頭弁論に基いてこれをしなければならない。
○2
罷免の訴追を受けた裁判官が口頭弁論の期日に出頭しないときは、更に期日を定めなければならない。その裁判官が正当な理由がなくその期日に出頭しないときは、前項の規定にかかわらず、その陳述を聴かないで審理及び裁判をすることができる。
第24条
(訴追委員の立会)
訴追委員会の委員長又はその指定する訴追委員は、法廷における審理及び裁判の宣告に立ち合う。
第25条
(開廷の場所)
法廷は、弾劾裁判所でこれを開く。
○2
弾劾裁判所は、必要と認めるときは、前項の規定にかかわらず、他の場所で法廷を開くことができる。
第26条
(審判の公開)
弾劾裁判所の対審及び裁判の宣告は、公開の法廷でこれを行う。
第27条
(法廷の秩序維持)
裁判長は、法廷における弾劾裁判所の職務の執行を妨げ、又は不当な行状をする者に対し、退廷を命じその他法廷における秩序を維持するのに必要な事項を命じ、又は処置を執ることができる。
第28条
(訊問)
弾劾裁判所は、罷免の訴追を受けた裁判官を召喚し、これを訊問することができる。
○2
前項の場合には、刑事訴訟に関する法令の規定を準用する。但し、勾引することはできない。
第29条
(証拠)
弾劾裁判所は、申立により又は職権で、必要な証拠を取り調べ、又は地方裁判所にその取調を嘱託することができる。
○2
証拠については、刑事訴訟に関する法令の規定を準用する。但し、弾劾裁判所及び弾劾裁判所の裁判長は、勾引、押収若しくは捜索その他人の身体、物若しくは場所について、強制の処分をし、若しくはすることを命じ、又は過料の決定をすることはできない。
○3
弾劾裁判所は、前項の外、必要な証拠を取り調べるため左の各号に掲げる処分をすることができる。
一
証拠物の所持者に対し、当該証拠物の提出を命ずること。
二
事実発見のため必要のある場所の検査を行うこと。
三
官公署に対して報告又は資料の提出を求めること。
第29条の2
(裁判員の派遣)
弾劾裁判所は、審理又は裁判のため、裁判員を派遣することができる。
○2
国会の開会中、弾劾裁判所において、審理又は裁判のため、裁判員を派遣しようとするときは、衆議院議員たる裁判員については衆議院議長の承認を、参議院議員たる裁判員については参議院議長の承認を得なければならない。
○3
前2項の規定により裁判員が派遣されたときは、両議院の議長の協議して定めるところにより、派遣旅費を受ける。
第30条
(刑事訴訟に関する法令の準用)
裁判員及び参事の除斥、忌避及び回避、法廷における審理、調書の作成並びに手続の費用については、刑事訴訟に関する法令の規定を準用する。
第31条
(裁判の評議)
裁判の評議は、これを公行しない。
○2
裁判は、審理に関与した裁判員の過半数の意見による。但し、罷免の裁判をするには、審理に関与した裁判員の三分の二以上の多数の意見による。
第32条
(一事不再理)
弾劾裁判所は、既に裁判を経た事由については、罷免の裁判をすることができない。
第33条
(裁判の理由)
裁判には、理由を附さなければならない。
○2
罷免の裁判に附する理由には、罷免の事由及びこれを認めた証拠を示さなければならない。
第34条
(裁判書)
裁判をするときは、裁判書を作らなければならない。
○2
裁判書には、裁判をした裁判員がこれに署名押印しなければならない。裁判長が署名押印できないときは、他の裁判員が、裁判長以外の裁判員が署名押印できないときは、裁判長が、その理由を附記して署名押印しなければならない。
第35条
(裁判書の送達)
弾劾裁判所は、終局裁判をしたときは、直ちに裁判書の謄本を罷免の訴追を受けた裁判官及び最高裁判所に送達しなければならない。
第36条
(裁判の公示)
弾劾裁判所の終局裁判は、官報に掲載してこれを公示しなければならない。
第37条
(罷免の裁判の効果)
裁判官は、罷免の裁判の宣告により罷免される。
第38条
(資格回復の裁判)
弾劾裁判所は左の場合においては、罷免の裁判を受けた者の請求により、資格回復の裁判をすることができる。
一
罷免の裁判の宣告の日から五年を経過し相当とする事由があるとき。
二
罷免の事由がないことの明確な証拠をあらたに発見し、その他資格回復の裁判をすることを相当とする事由があるとき。
○2
資格回復の裁判は、罷免の裁判を受けた者がその裁判を受けたため他の法律の定めるところにより失つた資格を回復する。
第39条
(裁判官の職務の停止)
弾劾裁判所は、相当と認めるときは、何時でも、罷免の訴追を受けた裁判官の職務を停止することができる。
第40条
(刑事訴訟との関係)
弾劾裁判所は、同一の事由について刑事訴訟が係属する間は、手続を中止することができる。
第41条
(免官の留保)
罷免の訴追を受けた裁判官は、本人が免官を願い出た場合でも、弾劾裁判所の終局裁判があるまでは、その免官を行う権限を有するものにおいてこれを免ずることができない。
第41条の2
(公職選挙法の適用除外)
第15条第3項の規定により最高裁判所から罷免の訴追をすべきことを求められており、又は訴追委員会から罷免の訴追をされている裁判官については、公職選挙法(昭和二十五年法律第100号)第90条(他の法律において準用する場合を含む。)の規定は、適用しない。
第42条
(規則の制定)
弾劾裁判所は、この法律に特別の定のある場合を除いて、審理及び裁判の手続について規定を定めることができる。
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